#循環カフェ 2016/11/17
11/17、昼の部。
「景観する循環カフェ」に行った。
平沢進ファンクラブ限定ライブ@東京は吉祥寺。
キャパ150人のライブに整理番号150で入った割には良い席に座れた。ギプノーザコート着てる人がいるかなと思ってたけど、見た中では一人もいなかった。
前半1時間のトークライブ+後半1時間の音楽ライブ構成。
◼︎トークライブ
事前に受け付けていた質問に答えていくスタイル。
のっけから健康法に関する質問。今回はオススメの入浴法。
ヒラサワが実践しているのは、アース線を入れて、身体に纏わり付いた電気を流してしまうというもの。
マンションや集合住宅でも実践できるのかという問いに対しては、「エアコンや洗濯機などのアース線と繋いでできる」。
健康法のコーナー、お年寄り向けに販促する詐欺集会っぽい雰囲気がすごくて、終始一人でニヤニヤしてた。
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クリエイターとしての心構えみたいな質問があった。
・基準を外に置く必要は全くない。自分が何をしたいか、それがすべて
・芸術におけるメッセージ性の有無はその作品ごとで異なるため、どちらが良いとかではない
・アナログvs.デジタルの議論などといったものについても、例えば男が優れている、あるいは女が優れているなどといった議論と同じで、全く意味がない
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テンポの話。
楽曲だけでなく、70,000歩追跡や百足らず様の映像、その他文章も「テンポ」に気遣っているとのこと。
「書いてある文章の意味はよく分からないが、テンポはいいですね」と褒められることがあるそう。
ファンクラブの会報の質問受付コーナー(Q in Nerve)の文章は意味も分かるしテンポもよく、本質の塊。
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昔はロックカフェというのがあったそう。掘りごたつのくぼんでいるような空間にお客さんを詰め込んで、その周りでバンドマンがライブをするところもあったそう。想像するだけですごい絵だ。
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P-MODEL時代の田舎でのライブの話が良かった。
当時、レストランの(物好きな)店主が、バンドマンや売れない芸人なんかを呼ぶのはいいものの、客が全くおらず、近所のお父さんやお母さんや子供を慌てて集めるといったことがあったそう。
ヒ「そんなときでも、子供に合わせるわけにはいかないんでね…」
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ヒラサワが「いい質問」と評価したのが以下のもの。
「眼に見えるもの、見えないものに関わらず、多くあればあるほど良いものはなんですか」
ヒ「いい質問ですが、即興ではなかなか答え辛い。幸福感や充実感ですかね。あまりにも普通の回答ですが。」
ヒ「強いて言うなら“正気”ですかね」
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他にも、大量生産・大量消費の資本主義に関する話など、いつものヒラサワ節を全開にしてた。
15分休憩。
椅子が若干硬く、お尻が痛かった。
◼︎音楽ライブ
後半の音楽ライブは以下の3曲を披露。どれももちろん、景観する循環カフェ仕様。
1、ロタティオン
2、電光浴
3、CHEVRON
ああいったルーパーを用いたライブは、蕩けるような優しいエレクトロニカを専門としている人(つまり宮内優里氏)のものを聴き慣れていた分、ヒラサワの音は力強かった印象。
ヒラサワの楽曲で好きなポイントの一つとして、「歌声にならない、よく分からない発声」があるわけだが、それを大量に作ってはルーパーに流し込んで乗せまくる。このライブの本質は完全にここにあった。
ヒラサワは、「歌声にならない、よく分からない発声」の、プロだ。
アァ〜
イヤ〜ッ
高い発声も低い発声も、目の前でせっせと作ってはどんどん乗せていく。
ヒラサワの声で空間が満たされる。
「歌声にならない、よく分からない発声」で満たされる。
3曲の中ではロタティオンがもっとも多幸感があった。歌詞も本当に好き。
CHEVRON、ルーパーで音を重ねまくって作ったオケが凄まじく、もはやCHEVRONの歌詞が乗った全くの別物だった。
◼︎アンコール
アンコールはなかった。アンコールはやりません→エー!→エーじゃない、のお決まりの流れ。
アンコールがない代わりに、として、ピックが全員に配られた。ヒラサワが直々に。こう、うまく滑らせて。一人ひとりに。
ヒラサワに最接近して目が合って、ぼくは何も言えず、ピックをうまく受け取れなかった。